軽トラからスーパースポーツカーまで、自動車ならなんでも大好きな自動車ライターの元塚です。
初代トヨタヴィッツのデビューは1999年、それまでの「安いトヨタ車」というイメージを覆し、世界市場を見据えてトヨタが本気で作ったコンパクトカーとしてとてもインパクトがあったことを思い出します。
それから代を数えて現行モデルでヴィッツも３代目となり、先頃ビッグマイナーチェンジを行ったばかりです。
今回はそんなヴィッツの歴代モデルを振り返ってみたいと思います。
【初代：1999-2005】
それまでのスターレットと異なり、欧州をはじめ海外でも販売されるワールドカーとして品質を一気に高めた新世代のコンパクトカーとして、デビューと同時にベストセラーとなりました。
欧州の小型車のような理詰めのパッケージングで当時としては広い室内、ギリシャ人デザイナーによる立体的なデザインやセンターメーターを採用したインテリアなどは今見ても新鮮ですね。
エンジンはこれも新開発のDOHC1.0L、1.3Lが用意され、後に1.5Lを搭載するスポーティグレードRSも追加されています。
優れたパッケージングを活かしたワゴンタイプのファンカーゴ、トランクを追加したセダンタイプのプラッツといった派生車種も存在しました。
1999-2000年の日本カーオブザイヤー、欧州カーオブザイヤーを受賞するなど国内外で高い評価を得ました。
【二代目：2005-2010】
好評だった初代のコンセプトを継承していますが、全幅は5ナンバーサイズいっぱいとなる1695mmとなりました。
当時大ヒットを記録していたホンダフィットに対抗して居住性や品質間の向上が図られているのが特徴です。
凝縮感や個性こそ薄れたものの、より一般受けしやすい外装デザインとなりモデルライフを通じて売れ行きは好調でした。
マイナーチェンジによりカーテン＆サイドエアバッグが標準装備されたのも話題になりました。
初代同様、ワゴンバージョンであるラクティス、セダンバージョンのベルタも同じプラットフォームを利用して生産、販売されています。
【三代目（現行型）：2010- 】
2010年にデビューした三代目ヴィッツですが、2014年と2017年に大掛かりなマイナーチェンジを行い、2017年７月現在も生産されているロングライフモデルとなっています。
三代目も基本的にはキープコンセプトですが当時のトヨタのトレンドをくむアグレッシブなフロントデザインとこれまでインテリアの特徴だったセンターメーターが廃止されて通常のメーター配置となりました。
センターメーターの廃止は、これまでさんざんセンターメーターのメリットをセールストークに使っていた多くの営業マンが頭を抱えてしまったというエピソードもありました。
また、これまでのヴィッツで好評だったトヨタならではの品質感が今ひとつ感じられず、乗り味にも安っぽさが目立ったことで評価を下げました。
2014年のマイナーチェンジで不評だった点に改善が図られるのですが、「最初からやっておけば・・・」と思わなくもありません。
2017年のマイナーチェンジではアクアのシステムを移植したハイブリッドモデルも追加されています。
【まとめ】
いかがでしたでしょうか。
ヴィッツも現行モデルが７年目を迎え、次期モデルチェンジも時間の問題かと思っていたところにマイナーチェンジ、しかもハイブリッドモデルを追加してきたのには驚かされました。
アクアも6月にビッグマイナーチェンジを受けて延命措置が取られたことから、将来的にはヴィッツとアクアの統合もありうるかもしれませんね。
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