軽トラからスーパースポーツまで、車ならなんでも大好きな自動車ライターの元塚です。
軽自動車のカスタム業界において、スズキエブリイワゴンと商用車版のキャリイが人気車種となっているのをご存知でしょうか。
特に人気があるのが車高を上げるハイリフト化です。
今回はそんなエブリイワゴンのカスタム事情を探っていきます。
【ハイリフト化って？】
簡単に言えば、サスペンションを交換し、大きめのタイヤに履き替えて車高を上げるカスタム方法です。
もともとはアメリカが発祥で、最低地上高を上げて、悪路での走破性を高めるものでしたが、徐々にファッション化していったものです。
日本でもかつて、トヨタハイラックスサーフを改造してハイリフト化するのが渋谷に集まる若者の間で流行ったことがありましたね。
【エブリイワゴンでハイリフト化が人気の理由】
もともとは軽トラの改造を行っていたショップが、キャリイのハイリフトバージョンをリリースして、それがあまりにもはまっていたことからフォロワーが続出したものです。
キャリイとエブリイワゴンのスタイルは機能重視のプレーンなものですが、それがむしろ「プロの道具」といった印象で無骨なハイリフトにぴったりだったことが人気の理由でしょう。
軽自動車はパーツも比較的安価で、維持費もかからないことから、実物大のプラモデル感覚でカスタムする人も多いようで、web上でもさまざまなエブリイのカスタム車の写真がアップされています。
ライバル車のダイハツアトレーワゴンではハイリフトよりも、むしろ車高を下げるローダウンカスタムの方が人気となっているのが対照的で面白いですね。
【ハイリフト化のメリットとデメリット】
ハイリフト化の最大のメリットはもちろん悪路の走破性ですが、ジムニーならともかく、エブリイワゴンで悪路を走る人はほとんどいないでしょう。
やはり、見た目の迫力が増すことが最大のメリットでしょう。
もともとがプレーンなデザインなのでミリタリーチックな雰囲気もあります。
反対に、機能面で言えば、正直、デメリットの方が多くなります。
ただでさえ車高が高くトレッドが狭い軽ワゴン車をハイリフト化することで確実に横風の影響を受けやすくなります。
当然、直進安定性もノーマルに比べて落ちるので、高速道路では運転に気を使うことが増えるでしょう。
また、車高が上がることで乗降性も当然、悪化します。
小さい子供やお年寄りにはちょっと厳しいかもしれません。
【まとめ】
デメリットはあるものの、センス良く改造されたエブリイワゴンのハイリフトはとても魅力的です。
大型のSUVと違ってエブリイワゴンのハイリフトは威圧感がなく、どこか可愛らしい印象があるのもポイントです。
今から思えば、エブリイワゴンのハイリフトは、ハスラーの大ヒットを予見していた、とも言えるかもしれませんね。
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