皆さんこんにちは。今回比較するのは、日産ノートとトヨタポルテです。
そもそも、ノートはハッチバック、ポルテはトールワゴンと、その方向性は似て非なる2台ですが、万人向けのコンパクトカー、ノートと、ファミリー特化したポルテは、マイカー選択で十分に比較に値する存在です。
それぞれの魅力を比較し、実際に購入するとしたらどちらか?様々な観点から比較し、ジャッジしていきたいと思います。
デザイン
これはもう全く方向性の異なる2台ですので、比較は難しい!しかし購入に先立つ選定理由としては至極真っ当かつ一番最初の判断材料かと思います。
まず、ノートはハッチバックタイプですので、スポーティな外観という勝手な思い込みがありましたが、全高1,520mmとソコソコ高さがあり、若干のモッサリ感があります。
ただし、ヘッドライトは切れ長で、フェイスも昨今の日産フェイスとなっており、ボディサイドのプレスもボディカラーによっては大きく主張してきます。
とは言え、これといった訴求力は感じず、まず一般的なコンパクトカーか、といった印象です。
ただしNISMOグレード(日産のスポーツ系ラインナップ)を選択すれば、装着されたエアロのデザインからか突然攻撃的な印象へと様変わりします。
一般グレードは万人向け、NISMOは強い印象を求める方向け、といったところでしょうか。
次にポルテです。もう、ポルテに関してはトヨタ完全に女性狙いか?と思わせるフォルムです。
全高1,690mm(2WD車)とたっぷりの全高と、ぼってりとしたヘッドライト、もはや鋭さなど微塵も感じさせない全身像は、もはや潔ささえ感じます。
しかし、そのようなデザインの中でも、スライドドアのレール部分とつながりのあるプレスラインなど、一定の工夫を感じます。
ただし、なぜか張り出した前後フェンダーや、かすかにボクシィ、ノアと類似するボンネット部分の造形など、隙あらば男性にもといったいやらしいアピールも見え隠れします。
もっとも、この車の購買層はやはり小さいお子様のいる家庭と思われるので、そう考えるとトヨタの計算高さが伺えます。
なおポルテには、ノートの様なスポーティグレードの設定はありません。
メーカーHPカタログも、終始おだやかなムードが漂っています。
と、散々な事を書き連ねつつ、まずはデザインでの判定は思い切りの良さを買って、ポルテとします。
価格
デザインの次は価格です。筆者の主観的な判断順を選択していますが、どうぞ最後までお付き合いをお願いします。
- ノート・・・1、421,180~2,453,760円(計19グレード)※ミドルグレードは1,900,000円前後
- ポルテ・・・1,828,440~2,145,960円(計 4グレード)※ミドルグレードは同じく1,900,000円前後
ボトムグレードに大きな価格差がありますが、アッパー、ミドルグレードはそれほど変わりません。
しかし、ノートのこのグレード戦略は….選ぶだけで一苦労です。
ただし明確に架装が違う事がカタログからもわかりますので、ノート指名買い、の方はこの戦略の方がむしろありがたいのかも。
反対にポルテは4グレードしかなく、またグレード間の価格差もわずかです。
結果的に方向性の違うこの2台、価格面では拮抗しています。
という事で価格での判定では、まさかの引き分けとします。
燃費
次は燃費対決です。
- ノート・・・26.2㎞/=i排気量1.2<Xーパーチャージャー)※車両重量1,030~1,310㎏
- ポルテ・・・22.2㎞/=i排気量1.5¨A ※車両重量1,170~1,230㎏
ノートは欧州で主流の小排気量エンジンに過給機を付けた型式のエンジンを採用しています。
小排気量で不足する出足の悪さを過給で補い、速度が乗ってきたら過給を少なくし燃費走行をする方向性です。
ポルテは最新の省燃費機構を備えたエンジンです。1.5キロれば日常走行で不満を感じるシーンはないと思われますが、全高が高いことで前面投影面積が広くなり、空気抵抗が増えてしまうのはもはや仕方のないことか、と思います。
また、やはり自然吸気という事で若干アクセルを踏み込みがちになってしまうのかも知れません(小排気量の自然吸気エンジンは加速が乗るまでに時間がかかる為)。
燃費での判定ではノートの勝ちとなりました。
ちなみにノートには、e-POWERという1.2Lハイブリッドも存在し、そちらはなんと37.2㎞/=i2WD車)を叩き出します。
維持費
総合的な維持費も確認してみましょう。
自動車税 | 重量税 | 自賠責保険 | 点検費用 | |
ノート | 34,500円 | 15,000円 | 25,830円 | 30,000円前後 |
ポルテ | 34,500円 | 15,000円 | 25,830円 | 30,000円前後 |
車検に関わる費用は同等です。
次に燃料費です。年間1万キロ走行で試算します(燃料単価は記事作成時点の全国平均レギュラーガソリン価格)。
◇ノート 10,000÷26.2=381.6=~単価146.2円/=55,789円
◇ポルテ 10,000÷22.2=450.4=~単価146.2円/=65,848円
1万キロ走行では、ノートの方が約10,000円ほど燃料代が少なくできます。
走行距離が延びれば更にこの差は開くでしょう。
最後はタイヤ代です。(ブリヂストンエコピア市場価格にて比較)
- ノート185/65-15 12,580円×4=50,320円
- ポルテ175/65-15 11,380円×4=45,520円
幅が若干狭い分、ポルテが有利です。
ここまでの計算を合計すると
◇ノート
車検費用105,330円+燃料費55,789円+タイヤ代50,320円=211,439円
◇ポルテ
車検費用105,330円+燃料費65,848円+タイヤ代45,520円=216,698円
かなりの僅差です。ここは引き分けが妥当ですね。
運転のしやすさ
機能性での確認もしてみましょう。まずはそれぞれのサイズ(長さ・幅・高さ)です。
- ノート 4,100×1,695×1,520mm
- ポルテ 3,995×1,695×1,690mm
なんと!全長はほとんど同じ、全幅に至っては全く同じサイズです。
次に、最小回転半径を確認します。
- ノート 4.7メートル(ホイールベース2,600mm)
- ポルテ 5.0メートル(ホイールベース2,600mm)
ノートの方が若干小さく回れますね。
ホイールベース(前後タイヤの中心部から中心部の距離)は同じですが、ハンドルの切れ角がノートの方が大きいのかも知れません。
最後にシートポジションです。
これはポルテの圧勝です!非常に個人的な意見ですが、やはり運転席は地面からある程度高い方が安心して運転できると思います。
運転のしやすさは、サイズと回転半径で決定的な差が生まれなかった事から、最後は単純な運転視野の優位性からポルテの勝ちとします。
安全性能
最後に、昨今非常に重要視されている自動車の安全性能を比較します。
ご時世、安全機能のみでも十分車両選択の基準とすることができるでしょう。
ノート
- ニッサンインテリジェントモビリティ
- 車線逸脱防止システム
- 自動ブレーキ
- アラウンドビューモニター
- 踏み間違いアシスト
ポルテ
- トヨタセーフティセンス
- 車線はみだしアラート
- 自動ブレーキ
- 先行者発進告知
ポルテの安全性能は自動ブレーキ以外は警告のみですが、ノートは積極的に運転に介入してくる機能がついています。
また、アラウンドビューモニターは非常に便利です。
文句なしに安全性能はノートの勝ちでした。
口コミ
ノート
総合的な安定性を求める方が多い印象があります。
絶妙なサイズ感とそれに伴う小回りの効き、キビキビ感はまさにコンパクトカー代表と言っても過言ではないでしょう。
ポルテ
一方、ポルテは車内のゆとりを求める方が多い様です。
加速性能には若干の不満はあれど、速度が乗ってしまえば問題ないなど、やはり居住性重視のユーザーが多数を占めています。
まとめ
コンパクトカー性能を平均値以上でまとめたノートか、居住性に的を絞ったポルテか、これは完全に方向性の違う判定という事は重々承知ですが、その数値的なサイズなどには驚くほど共通点があり、選択には大いに悩むところです。
家族4人のお出かけというコンセプトで判断すると、これは完全に使い勝手でポルテの圧勝です。
ノートでも家族4人のお出かけは可能ですが、お子様が小さい場合を考えると色々と使い勝手が悪く感じてしまうでしょう。
以上、筆者の独断と偏見で比較してきた今回の比較結果はノート2、ポルテ2 引き分け2という結果になりました。
甲乙つけ難いこの2台、最終的な筆者の選択は、すべてに平均点のノートではなく、ある購買層に特化した車両構想を持つ、ポルテをお勧めしたいと思います。
妻子を持つ身としては、このサイズ感と価格、また車内の広さは大きな魅力ですし、子供の着替えやちょっとしたお出かけにも大変重宝するのではないでしょうか。
また、子供たちが大きくなった後なども、自転車を積んで夫婦で公園まで、なんてことも可能だと思います。
筆者の独断と偏見に満ちた今回の比較でしたが、最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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