軽トラからスーパースポーツまで、車ならなんでも大好きな自動車ライターの元塚です。

今回で6代目となるダイハツムーヴ、軽自動車の新たなスタンダードとしてそつのない仕上がりです。

先日の一部改良でさらに磨きがかかったようです。

しかし完全な自動車は世の中には存在しないものです。

ムーヴもかつては軽自動車の中でもとびぬけて売れ行きが良かったのですが、最近は少し落ち込み気味です。

今回はインプレなどからムーヴの欠点についてチェックしていきます。

 

【横開きリアドアを廃止してしまったこと】

ムーヴは1995年にデビューした初代から横開きのリアドアをアイコンにしてきました。

通常のハッチドアに比べて狭い場所での開閉が楽というメリットもありますが、縦型のテールライトと横開きハッチドアはスタイリング上の良いアクセントになっていました。

六代目となる現行車では横開き方式を廃止して一般的なハッチドアを採用しています。

確かに天気の悪い日に荷物を取り出す際には屋根替わりになるのはよいのですが、ムーヴらしさがなくなってしまったという意見も多く見受けられます。

【燃費が改善しなかった】

今回の一部改良で燃費データをさらに改善してくるという期待を裏切って、燃費は前と同じ数値にとどまっています。

実際にはこまかな改良が施されて実燃費は向上しているとのことです。

あえてJC08モードでの計測データを重視しなかったのはカタログデータ上の燃費と実燃費のかいりが年々拡大してきたことから「名より実を取った」ということのようです。

企業としての姿勢は賞賛に値いしますが、一部改良で「当然のように」改善することを待っている層の期待を裏切ることになったのは事実です。

【突出した個性がないデザイン】

広い室内、ターボでなくても必要十分な動力性能にわるくない品質感と内容は充実しているのですが、それを包み込むエクステリアデザインにこれといった個性が感じられない、という意見がみられます。

それでもカスタムはおおぶりで派手なメッキグリルとLEDランプで押し出しの強さを演出していますが、標準車はもう少し個性が欲しいところです。

かなりのユーザーが同じムーヴでもキャンバスの方のユニークなデザインに惹かれて流れていっているのではないでしょうか。

 

【まとめ】

ムーヴがデビューした1995年頃はまだまだセダンやクーペといった車もそこそこ人気はあったので、少し背が高いボディでインパクトのあるフロントマスクのワゴンRやムーヴは目出つ存在でした。

ユーザー側もそれを新鮮に感じたことが大ヒットの要因の一つとなったのではないでしょうか。

しかし現在のように、これだけ背が高い車で街中が埋め尽くされてくるとワゴンRやムーヴぐらいの車高では埋没してしまいます。

先日の一部改良で安全装備も進化するなど中身の充実度は進みましたが、地味なイメージの改善まではいっていないのではないでしょうか。



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